東久留米駅(東京都、西武池袋線)
道先の富士、心わしづかみ
東久留米駅

18日夕、駅西口の展望台から望む。今年「2011年」のダイヤモンド富士のタイミングは22日ごろの夕方という

地図

 「山中湖から見る富士とも、都心の展望台から見る富士とも違うんです」

 東京都東久留米市に住む写真家の高橋喜代治さん(69)はある日、最寄りの東久留米駅
の一角にある展望台「富士見テラス」で心を奪われた。眼下から道路がまっすぐ延び、
その先に「自分とだけ対面しているような」富士山が見えた。

 1915年に開業した駅を、市街地の整備に合わせて新しくすることになったのは90年代
初め。富士山の見える西側の開発を担う市が、橋上駅舎の完成予想図を市報で公開した。

  市内の彫刻家や建築家らと共に、まちづくりを考える市民グループで活動していた美術家
の岩永忠樹さん(78)は、予想図を見て「つまらない」と感じた。せっかく富士山が見えるのに生かさないなんて。
グループで独自の青写真を描き、市に提出。94年、岩永さんらの意見を採り入れた駅舎が新たに完成した。
富士山を正面に望める展望台と、直接出入りできる外階段が取り付けられた。

晴れていれば富士が望めるとは限らない。高橋さんは空気が澄む冬、もやを吹き飛ばすほど風の強い日に
カメラを向ける。山頂でご来光に出合った登山者のように、富士山を拝んで出勤するサラリーマンや
OLの姿もある。冬至のころは、山頂に太陽が重なる「ダイヤモンド富士」を見に来る人たちで最も混み合う。
市は昨年、富士山の眺望線上にある通り沿いの建築物の高さを制限した。
富士山を借景した駅は、100年経ってもこの街の象徴であってほしいと岩永さんは願っている。


 
駅改札口(2階)を出て右(西口)側に進み、自動ドアを通って通路を進んだところにある屋外のテラスです。
名称のとおり、このテラスからは、西に向かって真っすぐ伸びる「まろにえ富士見通り」の先に富士山が眺望できます。
特に冬の季節は美しい姿が眺められます。ちなみに、同テラスは平成17年10月に国土交通省関東地方整備局主催の
「関東の富士見百景」に見事選定されました。また、東久留米駅舎は「関東の駅百選」に選定されています。 

          

 2011-12-20朝日新聞マリオン記事より